2017年06月15日
にも関係ある
恵比寿駅から7、8分ほど、槍が先交差点近くにある住居も兼ねたヒカルのカウンセリングルームのあるマンション前にホンジョウは立っていた。
6時56分???、ちょうどいいタイミングだなと自分に言い聞かせ、彼は入り口のインターホンを押し、
はい」
と言うヒカルの返事を待ち、
ホンジョウです」
と言って扉が開かれるのを待った。
扉が開き、彼はそのすぐ正面にある階段を上がり、彼女の部屋である201号室を目指す。
思えばかれこれこの廊下を1年近くは通ったことになる。
その日ホンジョウはその薄暗い廊下を歩くほんの数秒間の道のりに、何故か人生における感慨のような思いを重ねていた。
今晩は」
どうぞ???、ちょっとご無沙汰だったですね」
と玄関入り口よりホンジョウを迎え入れたヒカルは彼の方を真っ直ぐには見ず、やや伏し目がちな仕草でそう言った。
そうですねえ。
なんかちょっと足が遠のいちゃったみたいで貼牛」
と言いながらホンジョウは履き慣れた白のナイキエアフォースワンを脱ぎ、ヒカルが出してくれたスリッパに履き替える。
ホンジョウさん、なんか調子も良さそうだし。
わたしのカウンセリングはもういらないのかなあなんて???、そう思ってたんですけど」
とヒカルは他人行儀な営業スマイルでそう言った。
ええまあ、おかげさまでと言いましょうか。
気分的にはもう大分安定してるって言うか???」
そう、お仕事の方も順調で?」
いや、まあそっちの方は相変わらずいまいちなんですけどね」
???」
???」
それで???、今日は?」
あっ、ええ。
実はひとつだけこのところずっと気になっていることがありまして」
はあ。
それは???、どんなことですか?」
ええ、あの、それが実は???ヒカルさんにも関係あることなんですが」
と言うホンジョウの言葉に若干の動揺がヒカルの顔に浮かんだように思われたが、すぐに彼女は元の冷静な笑顔に戻り、
わたしに?
ええ?
な、なんだろう?
ちょっとドキドキするなあ」
と言うとすぐに、
ああでも、ホンジョウさん?」
と彼に何かを尋ねるかのように言った
。
はい?」
ごめんなさい、あのちょっと今から10分だけここでお待ちいただいてもいいかしら?」
6時56分???、ちょうどいいタイミングだなと自分に言い聞かせ、彼は入り口のインターホンを押し、
はい」
と言うヒカルの返事を待ち、
ホンジョウです」
と言って扉が開かれるのを待った。
扉が開き、彼はそのすぐ正面にある階段を上がり、彼女の部屋である201号室を目指す。
思えばかれこれこの廊下を1年近くは通ったことになる。
その日ホンジョウはその薄暗い廊下を歩くほんの数秒間の道のりに、何故か人生における感慨のような思いを重ねていた。
今晩は」
どうぞ???、ちょっとご無沙汰だったですね」
と玄関入り口よりホンジョウを迎え入れたヒカルは彼の方を真っ直ぐには見ず、やや伏し目がちな仕草でそう言った。
そうですねえ。
なんかちょっと足が遠のいちゃったみたいで貼牛」
と言いながらホンジョウは履き慣れた白のナイキエアフォースワンを脱ぎ、ヒカルが出してくれたスリッパに履き替える。
ホンジョウさん、なんか調子も良さそうだし。
わたしのカウンセリングはもういらないのかなあなんて???、そう思ってたんですけど」
とヒカルは他人行儀な営業スマイルでそう言った。
ええまあ、おかげさまでと言いましょうか。
気分的にはもう大分安定してるって言うか???」
そう、お仕事の方も順調で?」
いや、まあそっちの方は相変わらずいまいちなんですけどね」
???」
???」
それで???、今日は?」
あっ、ええ。
実はひとつだけこのところずっと気になっていることがありまして」
はあ。
それは???、どんなことですか?」
ええ、あの、それが実は???ヒカルさんにも関係あることなんですが」
と言うホンジョウの言葉に若干の動揺がヒカルの顔に浮かんだように思われたが、すぐに彼女は元の冷静な笑顔に戻り、
わたしに?
ええ?
な、なんだろう?
ちょっとドキドキするなあ」
と言うとすぐに、
ああでも、ホンジョウさん?」
と彼に何かを尋ねるかのように言った
。
はい?」
ごめんなさい、あのちょっと今から10分だけここでお待ちいただいてもいいかしら?」
Posted by あなたはあなたに対してほほえみおかしい at
12:25
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