あなたはあなたに対してほほえみおかしい

そうそう、電車とかでもパンクみ


たいな兄ちゃんがさあ、ばあさんに席譲るもんね。
俺はいつも寝たフリするけど」
とナカバヤシ。
まあ、このシェアハウスもトオルくんにしてみりゃあ、似たようなもんなんじゃないの？」
と嫌みな口調のハマグチ。
オマエ、だから俺たちはまだ若者だって、気分だけは」
とナカバヤシの語尾が小さくなる。

話は変わりますけど???、ミクさんはそんな自然と戯れたり、そんな癒しっぽい生活がすごく似合ってるとは思うんですが。
なんかもっと???都会に出て遊びたいとかはもう思わないんですか？
まだ若くてキレイなのにもったいないなあ？なんてずっと思ってたんですよね」
と急にトオルが話題をミクに振る。
ええ？
そうねえ???、わたしは元からけっこうヒッキーだったし。
うるさい都会はあんまり好きじゃ化療護理ないから」
とミク。
ああ、なんかの本で誰かが言ってたんだけど、オンナってオトコより早く成熟するでしょ？思春期とかに。
それでまあ、５０そこらで更年期になって、オトコより先に上がっちゃうじゃない？
でも、その後はしっかりオトコより長生きする」
とナカバヤシがまた唐突な話題を持ち出した。
それがどうしたんですか？」
とトオルは素直に話に訊き入る。
つまりね、オンナは若くして早めにオンナになり、そしてオンナであることを人生半ばにて終え、そしていわゆる本来のって言うか？成熟したまっとうな人間みたいなものになる???ってことらしいんだけど、オトコは下手すると一生オトコのままなんだって」
へえ。
それで？」
とハマグチ。
だからほら、ミクさんてなんかもう、ちょっと早いタイミングでその成熟した『理想の人間』？みたいなのに進化しちゃってるのかなあ、なんて思って」
とナカバヤシ。
ちょっとナカバヤシさん、それじゃあわたし、もうオンナ終わりなんですか？」
とミクが不貞腐れたように口をとがらせてそう反論する。
そうだよ、それはオマエ言い過ぎだろう」
とホンジョウ。
いや、だからそう言う意味じゃなくてさあ???、ほら、いい意味で人間悟ってるって言うか、いい感じでオトナって言うか」
とナカバヤシはしどろもどろで苦し紛れのいいわけをしている。
ええ、でもナカバヤシさんの言いたいことはなんかぼくもわかるなあ。
ミクさんはちょっと悟り過ぎなんですよ。
たまにはもっと、パーっとは薑黃素 功效じけないと」
とトオルはナカバヤシを擁護する。
もう、そんなにわたし出家してるみたい？」
とマジな顔でミクはトオルにそう問い掛ける。
いや、じょ、冗談です???、す、すいません」
とトオルは弱気になり、すぐに引く。
でもまあ、そうならないうちにね。